2011年08月20日

【11】 『ゆ』のうごき

この動きにコメント付けるのに困って二週間過ぎてしまった。

野口体操教室では「おへそのまたたき」の名称で、短い(腹)筋緊張と身体の慣性運動についての説明がされていた。私の視線と脳みそは、そのときの説明に凝り固まっていて、この動きに新鮮な眼差しを向けることが出来なくなっていたようである。

せっかく野口先生から受け取ったものなのに、その意味付けを固定することで、この動きを「陳腐」なモノと見做している私がいた。要反省!


これは常識的に云えば「からだを起こす」「からだを持ち上げる」動き。しかしこれらの言葉には「自発的努力(意思的緊張)によって」と云う意味合いが感じられる。

「からだを起こされる」「からだを持ち上げられる」と他動的(受動的)な言葉を重ねたほうがこの動きにはピッタリではないか。誰かの力で胸を掴まれて、持ち上げ引き起こされる。背中を押されて助け起こされる。そんなふうに見たほうが理解の枠組みに納まりやすいのでは。ゾンビの目覚めや憑依現象を連想する人もいるかも知れないが、決してホラーでも神秘でも無い。他律的に見える動きではあるが。

動き始め、腕を持ち上げる反動で背中が地面を押している。押せば押し返される(作用反作用)。実際に床から押し上げられているわけである。同時に腹筋(群)が緊張し進行方向へと胴体は加速される(筋収縮力)。胴体が動き出したならば、腹筋は緊張をやめて弛緩。胴体はゆるみ自在に変容しつつ惰性によって前傾する(慣性運動)。

この動きは見よう見まねで是非やってみて欲しい。腕を頭上から両脇へと移動するのと、起き上がるときの腹筋の緊張のタイミングとをあわせるのが、慣れないうちは難しいかもしれない。それでも諦めずに試してみてほしい。最初はギクシャクとして起きるのに苦労するかもしれない。けれどもその分上手く「行けた!」ときの開放感と心地よさがとてもはっきり判ると思う。連続しても息切れや疲労は無く、滑らかに行ったり来たりを繰り返しているうちに、からだ全体の緊張がほどけて息も深くなる。

注意点は、頭・首は後傾したまま動きのあとを着いて来ること。頭から先に起きてこないで欲しい。それと、腹筋の緊張時間と収縮量は出来るだけ短く小さくしてみて欲しい。起きることを急いで固くなることの無いように、たっぷりゆったりと動いてみて下さい。

からだの緊張弛緩の共同が無理なく滑らかに繋がったとき独特の快感が生まれる。この心地良さ(快感)に満たされた状態、ないしは心地良さ(快感)そのものを、私は『ゆるみ』と呼んでいる。『ゆるみけーしょんの』動きが良く出来たか否かの判断基準はこの心地良さにある。良否の基準を他に求める必要はない。自分で心地良いと思えたときが動きが良く出来た証拠である。廻りで見ている人にも『ゆるみ』が伝染し、見ていて気持ちがよい。さらに心地良さを深めたくなる。

一般的に体操や運動には頑張りや意志・鍛錬・努力と云うことばがくっついているように思う。『ゆるみけーしょん』体操は「あなた任せ」「成り行き任せ」の動き(他動的・他律的)が中心である。『ケ・セラ・セラ』体操でもある。






posted by セトジマミツル at 11:05| Comment(0) | ストレッチ体操 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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