おのおのの動きに、更にコメントを重ねて行こうと思う。追記の第一弾は、 『ゆ』の動画 【1】 から。
【肩凝り】
肩凝りは、無理(無自覚)な緊張の持続によって、肩や首筋辺りの筋肉が凝り固まってしまった状態である。
痛みは、「もうこれ以上、無理を強いるのは勘弁して!」と云うからだからの訴えである。

この写真は、【1】の動きの途中、上半身の『ぶら下がり』の姿勢。
上半身の力(緊張)が抜けて、上体が股関節のところから前下に垂れ下がって(ぶら下がって)いるのがよく分かる。
腕も重力に任せて垂れ下がり、頭は頂点を真下にして、地球の中心方向へと重力によって引っ張られている。
肩と首廻りの筋肉は、腕と頭の重さによって自然に引き伸ばされる。
さらにユラユラと揺らすことで(動画【1】参照)、肩や首廻りの余分な緊張(しこり・張り)がほぐされる。
肩や首は緊張から開放されて、とても気持ちの良い動きだ。
ぜひ肩凝りの人に試してみてほしい動きである。
けれども肩凝りが常態化してしまっている人には、肩の力を抜く感じがなかなか実感できないかもしれない。
力を抜く感覚が分かっていればそもそも肩凝りにはならない。
肩や首の痛み(不快感)を和らげようとして、普通は回したりひねったりの動きをするが、ここではそれはしない。筋力(緊張努力)でしこりや張りを直すのではないから。
あくまで、地球の引力に任せて肩の力が抜ける感じ(『ゆるみ』の感じ)を自分のからだの中で探ってみてほしい。
あまり意識しないと思うが、私たちは何をするにも肩・首の厄介になっている。普段はこき使うばかりに意識を向けているが、たまには肩・首の意見(状態)に耳を傾け、その労をねぎらい充分に休息を与えてあげてほしい。そうすれば、これまで以上にのびのびと自分の活動を楽しめるようになるだろう。
ただし何もしないことが休息ではない。肩を休めるようなからだの動きを見つけて実行するのが、からだへのねぎらいであり感謝でもある。
『ゆ』レッスンの参加者の中には、「毎週の整体院通いの必要が無くなった」という人や、「レッスン受けてマッサージ費用を得した」なんて云う人が、案外に多い。
『ゆ』は肩凝りを治すためのものではないが、肩凝りをきっかけとして、自分のからだとの付き合いが始まるのであれば、それも悪くは無いかも。